2011.03.15 ベトナムの花卉産業、アジア市場を狙う

ベトナム花卉産業の発展を推進するため、ベトナムの工業・貿易省は当該国の花卉の発展を推進する拡充計画を制定しており、アジア市場におけるベトナム花卉の更なるシェア拡大を2011年の当該計画の重要事業と位置づけている。ベトナムはその地理的な環境から、輸出コストが低い・花卉鮮度の保持が容易・周辺国ビジネスマンの往来が頻繁などの利点を有している。計画はさらに、カナダやアメリカ・中欧諸国での市場開拓をベトナム花卉輸出の長期目標としている。

本計画を実現するため、ベトナム工業・貿易省は花卉業を営む農家に対し、最先端の花卉栽培技術を導入して生産量を増やすこと・花卉の品質を高めること・生産コストを下げることを要求している。同時に、政府の関連部門に対して、花卉技術の世界標準とベトナム花卉の発展を重点とするシステムの制定を要求している。この他、計画のもう一つの重点は、販売促進と花卉生産区域の配置を推進することである。

昨年末の時点で、ベトナム全国の花卉栽培面積は8000ヘクタール、切花の年間生産量は45億本で、そのうち10億本近くのコウシンバラ・キク・ランは世界各地に輸出され、売り上げが6000万米ドルに達している。輸出先は主として中国・日本・オランダ・シンガポールとなっている。そのうち中国市場への輸出はコウシンバラ・キク・ランがメインとなっており、日本市場ではスイレンが好まれている。オランダではベトナムの各種花卉の中継貿易が展開されており、シンガポール・オーストラリア・サウジアラビアなどの国では既にベトナムから長期的に大量の生花を輸入するルートが確立されている。

この他、ベトナム工業・貿易省からの情報によると、ベトナムのハノイ・ハイフォンおよび中部の高山地帯にあるラムドン省はベトナムの主要な花卉生産地域であり、生産される花卉の品質はベトナムでも最高だという。ラムドン省のダラット市はベトナムでも花卉の栽培面積が最大で、輸出量も最大である重要な産地であり、ダラット市の花卉栽培面積は3500ヘクタールを超え、ベトナムにおける総栽培面積の40%を占め、生産量は全国の50%を占める。この他にも、年間約1000万本の苗木が本国や海外市場で取引されている。

産業の発展は順調であるものの、ベトナムの花卉農場の大半は規模が小さく、商業発展計画が乏しい。一方で花卉の大企業の生産量は市場需要の50%程度しか満たすことができず、課題は山積している。